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クローバーのそよ風【82】

■先月に続いて、またまたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」から。

震災で母親を亡くし、父親を助けるために 中学生の時に父と同じ漁師になることを決意した青年が思い悩んでいた。その彼の言葉はこうだった。「まわりの期待に応えるってさ、案外楽なんだよ、最初はね。でもだんだん苦しくなる。」と。

学校に行けなくなったお子さんの相談で多いのが「こうなる前は、勉強も運動もよく出来て、クラス委員なんかもやって、すごくいい子だったんです。なのになぜ…全然わからないんです。」という親の言葉。

きっと、その青年のように、小さい頃から期待に応えるために頑張ってきたのではないだろうか。

成長と共に聞こえてくるようになった心の本当の声と、親や先生たちの期待との間で苦しくなり、動けなくなったのではないかと思ったりもする。いい子だからなおのこと。

愛とは相手を思い通りにすることではない。理解することである。

その子のつらさ、苦しさを理解しようとしているだろうか。

 

■2020年のユニセフの調査報告→日本の子どもの身体的健康1位/38ヵ国、精神的幸福度37位/38ヶ国。2019年の日本財団の18歳意識調査→自分の国が将来良くなると思う(それ以外の問いも)最下位/9ヶ国中。このままでいいわけがない。批判ばかりして、人のせいにして生きるのはもうやめにして、私たち大人に出来ることを考え、社会は変えられるのだと行動で示していきたいものである。